謝罪には二通りある。

最近電車を使うことが多くなった。
今までは基本的に自転車で移動していたので、遅刻した際の原因は、ほとんどの場合自分自身であった。
しかし電車を使うようになって、電車の遅延によって遅刻してしまう、あるいは遅刻しそうになるということがしばしば起こることを実感した。
そこで車掌さんからよく聞くのが、「本日は○○により、この電車は約△分遅れて運行致しております。お急ぎの所、大変ご迷惑をお掛け致します。」のようなニュアンスのアナウンス。
別に遅刻しても問題ないときは、まあ仕方がないかと思うんだけど、予定が詰まっているときの電車の遅延アナウンスは、聞くだけでイライラして、「そんなアナウンスしておいて、どうせ謝る気なんてないんだろ?マニュアル読んでるだけだろ?」などと思ってしまう。
僕は電車遅延に関しては、踏切内での車の立ち往生や非常ベルなどほとんどの場合は鉄道会社側が原因ではないと思うので、鉄道会社を一方的に責めるのはどうなのかと思っている。
もちろん、JRの一部路線はよく遅れることで有名であって、それを解決せずにずっと放っておくのは企業側の怠慢であるし、都市部以外ではJRと並行する私鉄や地下鉄路線がないので、JRでの電車通勤・通学を止めたくても止められないという人がほとんどで、鉄道会社に全く非がないわけではなく、もっと改善すべきところはしてほしい。
まあ日本の鉄道が時間に正確すぎるという噂もあるけど、日本人から見たらむしろ海外(特にヨーロッパ)がおかしいと思う。

謝罪に隠された意味

それで、今日の本題はその電車遅延のときのアナウンスについて。
社会人にとっては常識なのかもしれないけど、こういう謝罪アナウンスって本気の謝罪はしてないんですよね、きっと。
彼らのアナウンスの意味するところは「電車の遅延は謝罪に値する。」ということだと最近思った。
だから、「謝罪」や「申し訳ありません」、「ご迷惑お掛けします」といった類の言葉には、

  • 本当に詫びている。
  • 謝罪に値しますけど謝りません。

の二つの意味があって、電車の遅延アナウンスや企業や団体の謝罪会見はほとんどの場合後者の意味で使われている。
やっと最近このことに気付いて、車掌のアナウンスへのイライラが少しは解消された。
アナウンスの文面通りに解釈すると、謝るくらいなら電車賃返せよって思ってしまうけど、謝罪に値しますなら、「あっそ。」くらいに僕の場合は思える。
以上。
うーん。日本語は難しいね。