就活における大企業病と中小企業病

大企業病(大手病)

就職活動中の大学生が陥る病気として、大企業病(大手病)と言われるモノがあることを就活生は良く知っているだろう。
世間一般には下記説明のように企業が罹る病気の方が知られているのかもしれないけれど、就活生が罹る病気としての説明は何故か載っていなかったので、説明文に加えるべきだと思った。
はてなキーワードにも説明を追加すべきじゃない?
以下、goo辞書の「大企業病」より引用。

大企業に顕著とされる,経営上の弊害行動の総称。責任所在の曖昧(あいまい)さ,意思疎通の不足,意思決定の遅さ,融通のなさ,現場の軽視,常識の欠如など。また,そのような弊害行動に対する危機感の欠如もさす。

大企業病に罹っている就活生とは、(規模や上場しているかどうかなど定義は難しいが)大企業や有名企業にばかりエントリーして、結局一つも内定がもらえず、夏前くらいに慌てて大学のキャリアセンターに相談し行ったり、中小企業に目を向け始める人を指すと僕は思っている。
確かに大企業・有名企業は、世間の人からの受けもよいし、給料や福利厚生もしっかりしているというメリットがある。
昨今の就活生が安定傾向にあるため、大企業の人気が高まっているというのも納得は出来る。
またよく言われるのは、今まで大学生は偏差値という「ものさし」で高校や大学を決めているので、「偏差値の高い学校=良い学校」という枠組みがあり、できるだけ上位の学校に入ることを親や塾から強いられてきた結果、就職活動も大企業にばかりエントリーする人が生まれたという説。

中小企業病

就活における大企業病があるが、中小企業病はあるのだろうか?
僕は知らなかったが、先日友人の話を聞いて存在するかもしれないと思った。
特徴を挙げるとするならば、

  1. 彼らは大企業、特に日本の大企業・有名企業に興味がなく、入社後も定年まで同じ会社にいるとは思っていない。
  2. どちらかというと(能力の有無はわからないけど)自分の力で生きていこうor生きていくためのスキルを身につけようとしていて、日本の将来を悲観的に見ている。
  3. 外資系企業(特に金融)への就職はちょっと前の世代のブームでしょ?

大企業に就職するにしても、外資系、中小企業にしても、メリットやデメリットはある。
彼らはそれらを踏まえた上で、今後成長する可能性のある、あまり名の知られていない中小企業に目を向けているのだ。
聞いた話によると、今の時期はリクナビマイナビが開催しているインターンシップのイベントがあるのだが、そのイベントには大手(有名)企業ばかりが参加していて、彼らの興味のある中小企業はあまり参加していない。
そもそもナビ系に登録・参加している企業は人員にもお金にも余裕がある企業なので、なかなか中小企業が参加できないのだろう。
彼らは実際にインターンシップイベントに行ってみて、大手企業のインターンシップ説明会に群がる就活生(まだ就活本番ではないので、特に人数が多い)を見て(こいつらアホだと)呆れてしまい、一社も説明を聞かないまま帰ってしまう。

中小企業病の就活生の未来

彼らの行く末はまだわからないが、仮に中小企業病を患ったまま就職活動した際の不幸な側面を想像してみることにする。

  • 大企業の面接が時期的には先に開かれることが多いため、中小企業だけに絞っていると、面接慣れ(就活慣れ)している学生と競わなければならない。
  • 就職先が決まるのが遅いため、不安に駆られる。
  • (大手にも言える話だけど)人数が少なかった理由が実はブラック企業だったからみたいな。

こんな感じかな。
祝・新卒バブルの崩壊 - Joe's Labo 祝・新卒バブルの崩壊 - Joe's Labo
↑でも採り上げられていたが、中小企業病の就活生が増えれば、Panasonicのような会社に見向きもしない人が増えて、企業も海外採用しやすくなる気がする。
以上。
個人的にはやっぱり大企業も中小企業も、ベンチャーも万遍なく受けた方がいいと思う。